キャプテンコラムCAPTAIN COLUMN

株式会社キャプテン・ユーの社長が
日常生活で感じたことを綴ります。

日本シリーズセ・パの明暗

日本シリーズ、ソフトバンクVS巨人戦は4連勝でソフトバンクの圧勝、巨人の大惨敗であった。昨年から続いての日本シリーズ8連敗である。テレビ画面から伝わる感じとしては、ソフトバンクの野武士集団に対して巨人は公家集団のように感じ、完全にソフトバンクに呑まれているように見えた。私は野球の素人なので、技術的なことは分からないが、バッテリーの力量には歴然の差があったように思う。特にキャッチャーの差がゲームの流れに大きく影響を与えたと思う。巨人の4番打者岡本が完全にマークされてクリーンアップが全く機能しなかった。それに引き換え巨人はSB打線を研究したのかと思ってしまうほど、中軸打線にやられてしまった。SBをどこまで研究したのか疑問が残る。画面から映る、両軍選手の迫力も違っていた。SB打者のフルスイングに対して巨人打者は当てにいっているような、ひ弱なスイングに感じた。育成出身の選手の活躍も見逃せない。チーム内の競争が激しいので、ドラフト上位指名選手(正社員)もウカウカ出来ない、頑張れば育成選手(非正規社員)も幹部(一軍)に昇格出来るSBの選手をやる気にさせるチーム土壌が毎年、活きのいい若い選手を生み出すSBの強さの源泉になっている。それに比べて巨人は育てると言うより、即戦力(他社の幹部をヘッドハンティング)を求め、せっかくレギュラーを掴みかけた若手選手のポジションを奪ってしまう。これでは選手のモチベーションも下がるし、生え抜きの若手選手が育たない。最近でこそ巨人も以前のように、なりふり構わずお金に任せて有力選手をかき集めることが少なくなったが、まだSBに比べたら育成にかける努力は随分低いと思う。長年のツケが回って来ているのだろう、付け焼刃の強さではセ・リーグで勝てても、パ・リーグの覇者には勝てない。

セ・リーグは巨人、阪神など人気球団のお陰で観客も多く、ぬるま湯的な体質になっていると思う。私が若いころのパ・リーグの試合は無観客に近い状態であった。1塁側からのヤジが3塁側までハッキリ聞こえるほどである。オールスター戦でも、パ・リーグは人気のセ・リーグに勝ってアピールする為に必死だったがセ・リーグは祭り気分である。O・Nを配した巨人が圧倒的に強かったので、セ・リーグの強いイメージがあったが、O・Nが抜けた後の1980年以降の優勝チームは圧倒的にパ・リーグが多い。近年のオールスター戦もパ・リーグが圧倒している。付け焼刃的な補強より、若手を鍛え厳しい競争の中で育った選手が強いチームを作ると思う。今シリーズ巨人8連敗(2年)はセ・リーグ球団が覚醒する為の好機と捉えたらいいと思う。我が愛する阪神タイガースも同じことが言える。巨人におんぶに抱っこの時代は、とっくに終わったのだから。          

 

独り言の好きな男より