キャプテンコラムCAPTAIN COLUMN

株式会社キャプテン・ユーの社長が
日常生活で感じたことを綴ります。

岸田文雄新総裁誕生

17日告示、29日投開票の結果、自民党総裁選で岸田文雄新総裁が選出された。今回の総裁選はすぐ後に衆院選挙があるために、選挙の顔として知名度抜群の河野太郎氏が断然有利とされてきた。この点は河野太郎氏も十分自覚していたと思う。そうして一気に勝負を決めようと、国民人気が高い、石破茂,小泉進次郎との小石河連合を組み,第1回の投開票で過半数を勝ち取る戦略に出た。若手議員でなる「党風一新の会」の支持もあり出足はすごい追い風であった。有力総理候補としてまだ出馬を諦めていなかった石破茂も取り込んだので、あとは目ぼしい候補者が見当たらないので勝利を確信した筈である。岸田VS河野だったら河野が勝っていただろう。しかし、ここに高市早苗が名乗りを上げてきた。当初は泡沫候補扱いだったが、総裁選が進む中の討論会では、どの政策に対しても精通しており、受け答えも淀みなく応えていた。SNS上では断トツの支持であり、4人の候補の中で唯一総理大臣として靖国参拝すると断言していた。日が進むにつれて評価がドンドン上がっていった。対照的に河野太郎の評価はドンドン下がっていった。女系天皇、脱原発などでは持論を封印し、後に田原総一朗から「封印しないと麻生太郎から出馬のOKが出ないから、取り敢えず封印しただけです。」と暴露されてしまった。年金問題でも当初、消費税で賄うと言ったけど、具体的な税率を示せと要求されたら、そこだけを切り取られて報道されるからと拒否してしまった。また自民党議員を怒らせたのが、自民党政策部会を揶揄した「部会でギャーギャー」発言である。これで河野支持だった議員数十名が離れたと思う。第1回目の投開票では大方の予想が河野太郎1位、岸田文雄2位、ひょっとすると高市早苗が2位にくるかもしれない感じであった。ところが蓋を開けてみたら、人気トリオ小石河で過半数超を狙ったが予想を下回り、それよりも議員票が86票と高市早苗よりも下回り、屈辱2位の結果となった。これでは決選前に勝負ありである。1~3回生議員中心の「党風一新の会」約90名の票も当てが外れた形になった。石破茂も勝ち馬に乗り復権を狙ったが落馬してしまった。まもなく石破派も消滅するだろう。小泉進次郎もまだまだ尻が青い。菅首相が不出馬を表明した時、涙流しながら自分が説得したようなことを自慢気に言っていたのには呆れてしまった。今回の総裁選で如何に自分が党内で無力かと痛感した筈である。菅首相も本当に政局感がないと思う。現職総理なのだから誰を支持するなど明言せずにいればいいのに「河野支持」と表明してしまった。河野太郎が負けたことで政治影響力低下は避けられないし、盟友の安倍晋三とも亀裂が生じてしまった。私の菅政権1年の評価はそこそこ高いそれだけに残念である。これで菅首相の関わった選挙はすべて負けである。次の衆院選での応援依頼はないだろう。

独り言の好きな男より