優勝のゴールの先に、なぜまたゴールがあるのか
私は、プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)制度に反対だ。長いペナントレースを戦い抜き、各リーグで1位になったチーム同士が日本一を争う。それが最も分かりやすく、選手の努力にも報いる形だと思う。
優勝を決めるまでには、連勝も連敗もある。主力選手のけがを乗り越え、暑い夏場を耐え、何カ月もかけて勝利を積み重ねる。ようやくゴールテープを切ったと思ったら、その向こうに「もう一つのゴール」が用意されている。もし私が選手なら、絶対に嫌だ。リーグ優勝の喜びに浸る間もなく、短期決戦で再び日本シリーズへの出場権を争わなければならないからだ。
短期決戦には独特の面白さがある。しかし、数試合の結果が長いシーズンの順位より重く扱われることには納得できない。実際、2024年にはセ・リーグ3位のDeNAがCSを勝ち抜き、日本一になった。選手たちの快挙には敬意を表するが、それと制度の是非は別の話である。
CSがあることで、終盤まで多くのチームのファンが楽しめるという意見も分かる。それでも、日本の各リーグは6チームしかない。米国のように多数の球団が参加するリーグと同じ発想で、上位3チーム、つまり半数に日本シリーズへの道を残す必要があるだろうか。1位になることの価値が薄まれば、毎日の一勝を積み重ねるペナントレースの重みまで変わってしまう。
廃止が難しいなら、せめて出場条件を厳しくすべきだ。首位から10ゲーム差以上離れたチーム、または勝率5割以下のチームには出場権を与えない。ファイナルステージは最大5試合とし、優勝チームに最初から2勝のアドバンテージを与える。先に通算4勝したチームが勝ち抜く方式なら、挑戦者は1試合しか負けが許されない。これくらいの差があって初めて、長いシーズンを制した意味が守られると思う。
試合数が増えれば、興行上の利益は増えるのかもしれない。だが、収益を優先するあまり、優勝の価値を損なっているように私には感じられる。ファンが見たいのは、積み重ねた結果が正当に報われる勝負だ。リーグを制した2チームが、堂々と日本一を争う。その本来の形に戻してほしい。
独り言の好きな男より