キャプテンコラムCAPTAIN COLUMN

株式会社キャプテン・ユーの社長が
日常生活で感じたことを綴ります。

大阪都構想に思う

大阪が騒がしくなってきた。2015年に行われた都構想賛否の住民投票の結果,僅差で都構想が敗れ去った。当時の橋下徹大阪市長は責任を取って次の市長選挙に出馬しなかった。これで大阪都構想も頓挫したと思ったが、おっとどっこいここに来て、また機運が高まってきている。

私は以前から都構想賛成派である。大阪は昔から大阪府と大阪市のことを「ふしあわせ」と呼ばれるぐらい仲の悪い関係であった。大阪市の予算があまりにも大きく、大阪府の傘下にも関わらず大阪市が大阪府を軽んじていたからだと思う。東京に比べて、ここ50年遡ってみても開発が大きく遅れており、有力企業も東京へどんどん流出している状況だ。地下鉄の延伸も遅々として進んでいない。これも府と市の縄張り争いの結果である。箱物も争うように造り、そのほとんどが赤字に陥っており、民間企業に当初造った価格の10分のⅠぐらいの価格で払い下げている。ひどい税金の無駄遣いである。両雄並び立たず。今は大阪知事、大阪市長が同じ考え、同じ方向性なので物事がどんどん進んで行くが、これから先、知事と市長が同じ考えの人が当選するとは限らないので仕組として都構想が必要なのである。

しかし、都構想の賛否を問う住民投票を行うには、公明党の賛成がないと実施出来ない。以前賛成した理由は、公明党の候補が立つ一人選挙区に、日本維新の会の候補は立てないとの約束があったからである。公明党がいま住民投票に賛成しないのは、日本維新の会に一時の勢いがないので見くびっているかも知れない。これは私の邪推だが、公明党の重鎮北側義一氏の選挙区に橋下徹氏を立てると脅かして、賛成に持って行かせるのではと思っている。民意を問うため知事と市長が入れ替わって選挙に出馬しても公明党は動じないと思う。それにしても、国政では自民党と共産党は政策面で常に反目しているのに、大阪の自民党と共産党は手を取り合って都構想に反対している。議員たちの反対理由は色々あるが、本音は議員身分が脅かされるからだと思う。都構想になれば議員定数削減は必至であり、大阪市議は区議になり、区長は選挙によって選ばれるのである。今の居心地良い環境がガラッと変わるのである。しかし長い目で見れば、こちらの方が、より地域に密着した仕事が出来て、議員にとっても充実したものになると思う。何事も変えることに初めは抵抗があるけれど、変えないで楽な現状維持に甘んじていれば、大阪の未来は夢も希望もないと思う。

 

 

独り言の好きな男より